胃内視鏡検査(胃カメラ検査)

胃内視鏡検査では、小さなガンや潰瘍による出血、食道の炎症などを発見、治療します。最近では、小さなガンや出血などは、手術をせずに内視鏡の処置のみで治療を終了することも増えてきています。

当院では、皆さんが苦しいと敬遠する胃内視鏡検査も、苦しさの原因を和らげ、快適に検査を受けていただいております。以前に苦しかったという方も、ぜひ当院での検査を試してみて下さい。

経鼻内視鏡検査

  • <一般の内視鏡と極細内視鏡>

当院では、経鼻内視鏡検査という、内視鏡を鼻から挿入する方法でも検査を行なっております。

従来、胃内視鏡検査というと、口から内視鏡を入れるため、吐き気や不快感など苦痛を覚える方もいました。当院では、いろいろな工夫をして、これらの方のつらさを取り除けるよう心がけて、検査を行なってまいりました。

そしてこの度、外径が約6mmという細さの内視鏡を導入することで、新たに鼻からの検査が可能になりました。

鼻から内視鏡を挿入することにより、内視鏡が舌のつけ根を通らず、のどにも触れないため、従来苦しさを感じていた方も、驚くほど楽に検査できるようになりました。また、口に何もくわえないので、検査中に医師と会話ができるといった利点もあります。質問をしたり、気分を伝えたりできるので、安心して検査を受けることができます。

  • 経口挿入
    内視鏡が舌のつけ根を通るため、
    不快や吐き気を感じやすい。
  • 経鼻挿入
    内視鏡が舌のつけ根を通らず、
    のどにも触れないので、
    不快や吐き気を感じにくい。

<経口挿入と経鼻挿入>

ピロリ菌について

日本における人口のうち、実に6千万人もの人がピロリ菌感染者といわれています。

従来、胃潰瘍や胃ガンの原因は、飲酒や遺伝的要因によるものと考えられてきました。

しかし最近、胃潰瘍や胃ガンの原因として、新たにピロリ菌が関係しているということが、わかってきました。

ピロリ菌

ピロリ菌の名前の由来

正式名は、ヘリコバクター・ピロリと言います。

  • 「ヘリコ」・・・・らせん、旋回を意味します。
  • 「バクター」・・・・バクテリア(細菌)を意味します。
  • 「ピロリ」・・・・この菌が、胃の出口である幽門で多く見つかるので、幽門を指す言葉であるピロリスからきています。

ピロリ菌とは?

ピロリ菌は胃の中に好んで住み、胃の壁を傷つける細菌です。

これまで、胃の中は強い酸性のため、細菌は住むことができないと考えられてきました。

しかし、ピロリ菌はウレアーゼという酵素を分泌することで、胃の中の尿素からアンモニアを生成し、胃酸を中和して生息しています。

当院では次の方法で、ピロリ菌が胃の中にいるかどうかを調べることができます。

胃カメラ検査時に胃の粘膜を採取し、薬液につけます。
これにより、ピロリ菌が分泌するウレアーゼの働きで作られるアンモニアの有無を調べ判定します。(迅速ウレアーゼ法)※2時間以内に判定結果がわかります。
胃カメラ検査がつらい方は・・・

まず、空腹の状態で紙バックに息を吹き込みます。

続いて、検査薬を服用後20分してから、再度別のバックに息を吹き込みます。

これにより、ピロリ菌が分泌するウレアーゼの働きで作られる二酸化炭素の量を調べ判定します。(尿素呼気試験)※3~4日で判定結果がわかります。

判定で陽性と出た場合、2種類の抗生物質と胃酸の分泌をおさえる薬を飲むことで、除菌療法を行ないます。その後、時期をみて除菌が成功したかどうか、尿素呼気試験により判定します。